日本で2017年8月5日現在、ICOは可能なのか?

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最近日本の仮想通貨界隈ではICOが注目されています。
VALU、サンタルヌーのICO案件、COMSA…新しい資金調達手段として企業は興味津々でしょう。私自身も独自トークンの発行を検討しています。

そんな中、日本ではICOが違法ではないかと言われています。
いやそんなの困るよ(私が)というわけで今回色々と調べてみました。

結論「ケースバイケースで申請はいらず合法たりうる」

日経新聞の記事によると下記のように未登録の企業が日本で投資家を募るのは違法行為としている。
>個人が海外のICOに参加するのは自由だが、未登録の企業が日本で投資家を募るのは違法行為だ。5月末時点で金融庁の登録を受けた事業者はゼロ。金融庁幹部は「必要があれば適切に対応するが、正直まだ想定できない。新たに必要なルールも今後出てくるだろう」と明かす。

やっぱり必要じゃないか!と思ったのですが色々調べていくとどうも違うことがわかりました。

そもそもトークン発行が仮想通貨交換業者の登録を要するか、資金決済法に触れるかは条件と照らし合わせて考える必要があるようです。ここについては私の言葉で説明するよりも有識者の記事を引用しながら説明させて頂きます。

弁護士法人長瀬総合法律事務所 様のコラム「Fintechと金融法‐ICOと法規制」より
大変素晴らしく概要がまとめられています。

記事中ではサンタルヌーさんのケースで果たして事業者登録が必要なのかどうかが述べられています。



2つの判断ポイント

1. 「仮想通貨」該当性

>この点、サンタルヌーICOでは、出資者をTwitter上のフォロワー等に限定し、SATトークンはサンタルヌーの店舗でしか使用できないこととされており、仮想通貨ガイドラインでいう「発行者と店舗等との間の契約等により、代価の弁済のために仮想通貨を使用可能な店舗等が限定されてい」る場合や、「発行者が使用可能な店舗等を管理してい」る場合に該当するものといえ、SATトークンは1号仮想通貨に該当しないものと思われます。

>また、資金決済法上の2号仮想通貨に該当するためには、「不特定の者を相手方として・・・相互に交換を行うことができる」ことが必要となりますが、SATトークンは保有者同士では売買できるものの、少なくとも現時点では仮想通貨取引所に上場されているものではなく、ビットコイン等の1号仮想通貨との交換市場が存在するものではありませんので、2号仮想通貨にも該当しないものと思われます。

>したがって、サンタルヌーICOにより発行されるSATトークンは1号仮想通貨、2号仮想通貨いずれにも該当せず、サンタルヌーは「仮想通貨交換業者」としての規制には服しないものと思われます。

【1号仮想通貨(資金決済法2条5項1号)】
物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの対価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの。

【2号仮想通貨(資金決済法2条5項2号)】
不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

2. 「前払式支払手段」該当性

>前払式支払手段の要件
>この点、「前払式支払手段」(資金決済法3条1項)とは、以下の3要件を満たすものをいいます。
>①金額・数量の財産的価値が証票等に記載・記録されること(価値の保存)
>②金額・数量に応じる対価を得て発行される証票等、番号、記号その他のものであること(対価発行)
>③代価の弁済等に使用されること

>この点、SATトークンには、財産的価値が記録されており(要件①)、店舗での会計時に1SAT=5円として代価の弁済に使用することが認められています(要件③)。また、「対価」には財産的価値があるものはすべて含まれると解されていることから、イーサリアム等の仮想通貨を対価として発行する場合であっても、要件②を充足するものと思われます。したがって、SATトークンは、たとえ特定の者の間でしか利用できず資金決済法上の「仮想通貨」に該当しないとしても、「前払式支払手段」には該当する可能性が高いものと思われます。

>なお、ホワイトペーパーによれば、SATトークンはサンタルヌー店舗でしか利用できないこととされており、規制の緩やかな「自家型前払式支払手段」(資金決済法3条4項)に該当し、サンタルヌーは「自家型発行者」に該当するものと思われます。したがって、サンタルヌーは、基準日(毎年3月31日及び9月30日)において、最初にSATトークンの未使用残高が基準額である1000万円を超えるまでは届出義務等はありませんが、基準日において当該基準額を超えた場合、「前払式支払手段発行者」として、表示・情報提供義務や発行保証金の供託義務、情報の安全管理義務等の義務を負うこととなります。

これは前払式支払手段に該当したとしても未使用残高が1000万を超えなければ特に届出義務等はないということですね。(ですよね?^^;)

というわけで現状、上記のポイントに気をつけながらICOを行う場合には法に反すること無くICOが行えそうです!良かった!!

私の読解だとそういう結論に達したのですが、もしツッコミどころ等ありましたらお願い致します!

仮想通貨の法整備はまだまだですが詳しい弁護士さんの存在は貴重

今回弁護士法人長瀬総合法律事務所様の記事より多く引用させて頂きました^^;

まだまだ日本では仮想通貨の法整備が進んでいませんが、仮想通貨に詳しい弁護士さんなどの有識者からこうした見解が出されるのは非常にありがたいですね。

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